看護師の転職先の1つとして、保育園看護師という選択肢もあります。
保育園看護師の仕事内容は、働くにあたって一番気になる内容ですね。
筆者も実際に働く前は、「掃除や健康診断とかが多いのかな?」と思っていました。
現在、保育園看護師歴5年の筆者の実際の仕事内容を実体験から、詳しく紹介します。
なお、内容は園によって大きく違いがあるので、実際に働く前にはしっかり園の様子や内容を確認されることをお勧めします。
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保育園看護師の役割は?
保育園に勤務する看護師の役割として最大のものは、園児さんたちの健康管理・安全管理です。
子どもたちが日々安全にかつ健康に毎日を楽しく過ごせるような環境づくり、園児さんの健康状態や発達・発育の把握をしつつ保育を行います。
具体的にはどのような仕事に携わっているのか、筆者の体験談でご紹介していきます。
筆者は実際に働く前にこの「今日から役立つ保育園の保健のしごと」を読んでイメージしました。
実際に働く時でもすごく役立つ一冊となっているので、これから働くという方には持っていて損はない内容の書籍です。
保育園看護師|1年を通して行う仕事
1年間を通して行う仕事や、その時だけ行う仕事をご紹介していきます。
園によっても様々なので、あくまで筆者の体験談として参考にしてください。
保健だより作成
筆者が勤務している園では毎月、「保健だより」を作成・発行をしています。
保健だよりは、筆者はPCのwordのソフトで作成しています。
内容は、書籍を参考にすることが多いです。
イラストやテキストが豊富に載っているCD-ROM付きのものが便利です。
筆者が実際に利用している、おすすめの本を2冊ご紹介します。
どちらもCD-ROMが付いています。
イラストは、カラーにもモノクロにも対応できる優れものです。
例文もあってそのまま活用でも良し、組み合わせても良し、参考にするも良しのいい所だらけです。
後は、園の方針に従って行事や健康診断、流行っている感染症情報などを記載していきます。
健康診断時の補助
筆者の勤める園では、提携している病院から内科検診や歯科検診に来ていただいています。
健康診断自体は病院のスタッフで行われます。
看護師は記録や、子どもたちが安心して診察を受けられるように補助していきます。
実際は大泣きしちゃうお子さんもいるので結構大変。
診察後のフォローも忘れずに。
「頑張ったね」のあとの笑顔が嬉しい瞬間です。
身体測定
身体測定は、毎月行います。
筆者の勤務する園では、看護師は担任の先生の補助や記録をしています。
全体の記録のあとは、保護者にお渡しする園児さん1人1人の健康手帳の記録も行います。
予防接種や健康状態の把握
園児さんの予防接種の状況や、既往歴、アレルギーの状況などを把握しておくことは緊急時に非常に役に立つので必要です。
この項目に関しては、入園や進級時の書類と一緒に保護者の方に書いていただく事になっている園がほとんどだと思うので、看護師はしっかり目を通しておくことが必要となっています。
行事の補助的な役割
入園式や卒園式、お祭りなどの大きな行事から、夏の水遊び・プール遊びなどの行事まで。
保育園では様々な行事が行われています。
子どもたちの安全を見守りつつ、行事の準備や片付け、進行時の補助など幅広いサポートを行います。
研修の参加
園外研修にも参加することがあります。
看護も保育も日々進んでいっているので、定期的に自分の知識もアップデートする必要があります。
そういう点でも研修があるのはありがたいですし、積極的に参加するようにしています。
筆者の勤務する園では、強制ではなく自主参加という形をとっています。
近年は、ウェビナー(オンラインセミナー)も増えたので参加しやすくなりました。
保育園看護師|1日の仕事内容
次に、保育園看護師の日々の仕事についてご紹介していきます。
こちらも園によっても様々なので、あくまで筆者の体験談として参考にしてください。
子どもの保育
0歳児クラスの担任になる園も多いですが、筆者自身は担任にはなったことはありません。
担任不在の時には1人で受け持つこともありますが、基本的には担任の補助としてクラスに入ることが多いです。
各年齢の発達・個人の発育状況などを把握しながら、安全に保育する事が必要です。
保育時には体調や顔色の観察も行います。
保育の中で朝・昼・夕の検温も行い、記録します。
自身も楽しみながら保育しています。
睡眠時の呼吸確認
睡眠時の呼吸確認は非常に重要です。
特に低年齢クラスではSIDS(乳幼児突然死症候群)の予防対策としても非常に重要な役割があります。
5分おきに実際に手をかざして呼吸をしているかの確認をすると共に、顔色、体温、肺へのair入り(手で確認)、手先足先などを含めた全身状況も確認していきます。
また、仰向けで顔がシーツ等で隠れていないかも同時にチェックしていきます。
途中覚醒をしてしまい、泣いている園児さんの寝かしつけも行います。
睡眠中、保育士さんか看護師は絶対にその場(顔が見える範囲)から離れないようにしています。
投薬
医師の処方箋がある場合のみお薬を預かって投薬しています。
薬局の説明書きと共に持参してもらっています。
こちらは個人個人で対応が違っているので保護者や担任の先生としっかり容量・用法を確認します。
飲み薬の場合は1回分を持参してもらっています。
投薬時に名前、薬、量などを保育士さんとダブルチェックをしてから投薬し、完了したらサインをします。
おもちゃの消毒
おもちゃの消毒も大事な仕事です。
特に低年齢児はおもちゃを口に入れてしまうことも多いので、感染予防のためにも使ったおもちゃは都度消毒をしています。
消毒は、消毒用のアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを使用します。
乾燥したきれいなタオルで拭き、その後しっかりと消毒します。
おもちゃの消毒について詳しくは、厚生労働省の資料「保育所における消毒の種類と方法」に記載されています。
筆者が勤務している園では隙間時間や、お昼寝の時間なども活用して保育士さんと協力して消毒作業にあたっています。
給食の準備や0歳児のミルク作り
給食の配膳や、ミルク作りも担当することが多いです。
この仕事は看護師がやると決まってはいないのですが、毎月検便をして感染リスクがないという事を確認した上での業務となっています。
配膳時には、アレルギーのお子さんのチェックを栄養士さんや調理師さんとおダブルチェックで確認してから行います。
ミルクに関しても衛生面には十分に注意して作ります。
環境整備・安全確認
掃除などの環境整備や安全確認も行います。
1か月に1回、チェックシートを元に危険個所はないかチェックしています。
園児さんたちの手洗い後は床が濡れて危険なので、床を乾拭きでしっかり拭いたりということも事故防止に役立つ大切な仕事です。
担任の先生の補助(制作など)
時には、園児さんたちの制作の準備のお手伝いなどもします。
筆者は工作は好きなので楽しみながら作業をしています。
時には意見を出して採用されることも。
園児さんたちの笑顔がとっておきのご褒美です。
保育園看護師|緊急時の対応(病気やケガについて)
次に大事な緊急時の対応について体験談からご紹介していきます。
各症状の対応については、冒頭にご紹介した「今日から役立つ保育園の保健のしごと」等を参考にしてください。
普段の体調不良やケガの対応
発熱などの体調不良時には、対象の園児さんと別室で保護者のお迎えが来るまで待機します。
水分補給や観察、状況によってクーリングを行います。
本人が元気なら、ベッド上で本の読み聞かせをしたり楽しみながら待つこともあります。
ケガの際には傷口の確認を行い、患部を清潔に保ちます。
ぶつけた時は、患部の確認を行いクーリングが必要であれば行います。
どの状況下でも、園児さんが不安な気持ちにならないようにサポートする事が大切です。
感染症などの流行の把握
その時に園で流行っている感染症を把握します。
保護者に分かりやすいように、お迎えの時に見える掲示板に貼り出したりもします。
救急バッグ・救急箱の点検
救急バッグというのは、外出時に何かあった時に簡単に手当てできるグッズが入ったカバンです。
救急箱と共に月1回、足りないものはないか確認して補充します。
園においてある嘔吐時に使用するセット(手袋や使い捨てエプロンなど)も内容を適宜確認します。
緊急時の対応(災害時も含む)
緊急時の対応は、保育士さんを含め都度確認しています。
災害時でもそうですが、保育士さんとの連携無しでは難しいことも多いのが事実です。
避難訓練も毎月行われており、時には消防隊の方の立会いの下で重要な点を再確認しています。
保育園看護師の仕事内容|まとめ
保育園看護師の仕事を紹介しました。
細かい仕事も多いので、掃除や工作が苦手という方にはちょっと向かないかもしれません。
医療行為をバリバリやりたい、という方にも不向きな仕事です。
保育士さんとの関係にもよると思いますが、筆者は子どもも大好きなので楽しく働けています。
保育園看護師をしてみたいと悩んでいる方の後押しになれば幸いです。
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小児科経験がなくても保育園看護師は務まるのか気になる方は、「保育園の看護師は小児科の経験がなくても務まる理由」もあわせて読んでみてくださいね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。